羞恥医療小説

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村長「君が過去に行った、患者への悪戯は知っている。」
佐藤「それでも私を拾って下さるのですか?」
村長「事前に君のことは調べさせてもらった。医者としての確かな腕と実績、そして悪癖も。君こそが適任なんだ。」

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私の名前は佐藤、外科医だ。
今日、この離島の診療所に赴任する。
先日まで都内の大学病院に勤めていた。
大学病院を去った理由は、ご想像の通り。
患者への悪戯が発覚し、大学病院を追われたのだ。
この島の村長に拾われ、今に至る。

村長が私に提示した雇用条件は、破格だった。
不祥事を起こした私に近づき、破格の条件を出す村長を胡散臭くは感じたが、私は現状から逃げ出したい一心で、この話に飛び付いた。


船長「島に着いたぞ先生！」
島民A 「長旅ご苦労様です。佐藤先生。」
佐藤「わざわざお迎え頂き、ありがとうございます。」
島民A 「島に初めてのお医者様ですから。先ずは村役場の方にお越しください。村のことをご紹介いたします。」

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ー村役場 村長室ー
佐藤「今まで一度も医師が駐在したことは無いのですか?」
村長「うむ。本土まで船で10時間かかることもあり、村人は診察を受ける機会もほとんどない。」
村長「治療が遅れたために、重症化する村民も多い。」
佐藤「村民の健康診断から始めないといけませんね。」
村長「それ以前に問題があってな、先ずはそこから説明しよう。」
佐藤「はい?」
村長「この島の若い女は、他人に肌を晒すことを嫌う習慣がある」
佐藤「医者にもですか?」
村長「うむ。体調を崩しても医者にかかることを嫌い、手遅れとなる事例が、今までのたくさんあった。」
村長「この悪しき習慣から、君になんとかしてもらいたい」
佐藤「よそ者の私に変えられるでしょうか?」
村長「難しいだろうな。荒療治が必要と思っておる。」
村長「そこでじゃ、村の掟で縛ることにした。すでに村人に周知済みじゃ。」

掟
1.村民は、定期的に健康診断を受けること。
2.検査、治療において、医師の指示を拒否しないこと。

佐藤「村での掟の効力は、如何程ですか？」
村長「村の寄り合いから外れれば、その一家は生活できなくなるからのう。この村では絶対じゃ」
村長「若い娘に対しては、診察に慣れるように、特に力を入れてもらいたい。普段の診察から、積極的に肌を晒すようにしてくれ。君の趣味についても、少々は目を瞑る。」

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