後編 幼馴染とお医者さんごっこ
- 2018/06/30
- 21:10
30分程で助けが来て、悠人と結菜はようやくエレベータから出ることができた。悠人は、泣き腫らした顔の結菜を家に送り届ける。「ママが帰ってくるまで一緒にいてくれる?」「良いよ。」結菜の部屋に入ってジュースを飲んで休むと、ようやく結菜が落ち着いてきた。「やっといつも通りになってきたな!」「うん。今日はありがと。」結菜がお礼を言うと、会話が途切れる。結菜は言葉を探すように、落ち着きなく視線を泳がせる。「ねえ...
前編 幼馴染とお医者さんごっこ
- 2018/06/24
- 02:48
小説一覧に戻る少年と少女が二人、並んで学校から帰ってくる。少年の名前は悠人、少女の名前は結菜。二人は同じマンションで育った幼馴染で、〇学6年生。二人は家族ぐるみで付き合いがあり、小さい頃は一緒に遊ぶことも多かったが、最近は思春期に入ってやや疎遠になりつつある。並んで歩く二人の距離感が、微妙な関係を物語る。二人とも容姿は整っており、並んで歩く姿は甘酸っぱく微笑ましいものなのだが、その辺をいじって遊ぶ...